バッド・ウェイヴ (2017):映画短評
バッド・ウェイヴ (2017)ライター2人の平均評価: 3
アラ還にして全裸でスケボーを乗り回すブルース・ウィリスの勇姿
同じくブルース・ウィリスが主演したケヴィン・スミス監督作『コップ・アウト 刑事(デカ)した奴ら』の脚本を手掛けたマーク・カレンの監督デビュー作。なるほど、下ネタギャグ満載のユル~いストーリー展開も納得。というか、本当に存在したら激ヤバな「ベラルーシ式蝶ネクタイ」など、人を食ったお下劣ジョークを含めてケヴィン・スミス色はかなり濃厚だ。
ギャングに愛犬を誘拐された私立探偵のドタバタを演じるウィリスは、全裸でスケボーを乗り回して街を滑走したり(しかもケツにピストル隠して)、女装のままオネエ集団に追いかけられたりと大活躍。ただ、カレン監督の演出はダラダラとし過ぎで、脚本の面白さが生かされていない。
ベニスという街の個性がよく出ている
L.A.の有名な観光地ベニスビーチは、最近、スナップチャットなどテク関係の会社が移ってきたりして家賃が高騰。大手が経営するおしゃれな店ができる中、昔からの小さな店や住人が追い出される問題が起きているが、一方で、ちょっと危ない人たちもまだ残っている。そういう「今」のベニスをつかんでいるのが今作。「コメディ映画なので誇張されているけどこういう人いるよね」と思わせるキャラクターが登場する。中でも良い味を出しているのが、すごく恐ろしい男という設定のジェイソン・モモア。これを見て、彼がアクアマンをどう演じるのか、楽しみになってきた。