10万分の1 (2020):映画短評
10万分の1 (2020)ライター2人の平均評価: 3
難病青春恋愛ドラマのザ・王道
10万人に1人の難病ALSを患ってしまった女子高生と、彼女を支える恋人や友人、家族の人間模様を丹念に描く。まさしく難病青春恋愛ドラマのザ・王道とも言うべきストーリー。いろいろと既視感ありまくりなことは否めないが、あえて奇をてらわず・過度なお涙頂戴にも走らず、ALSという病の厳しい現実をちゃんと見据えつつも、人々の暖かな思いやりや愛情に希望を見出す爽やかな語り口は意外と悪くない。観客に想像の余地を残す終わり方も賢明だったと思う。
既視感はあれど、好感も感じる
ヒットコミック原作で、難病モノを絡めた純愛ものというとちょっと既視感を感じなくもないのですが、ALSというテーマを程よく咀嚼していると思います。
もちろんテーマの描き具合など注文もあるかと思いますが、恋愛映画という枠の中で、しっかりと描いていて好感を持ちます。
白濱亜嵐と平祐奈のカップリングもよかったですし、優希美青の程よくドライで程よくウェットな友人もいいキャラでした。奥田瑛二もおじいちゃん役になるのかと驚きますが、安定感を与えてくれます。
三木康一郎監督、流石です!と言いたくなる一本です。