美人が婚活してみたら (2018):映画短評
美人が婚活してみたら (2018)ライター2人の平均評価: 3
むしろサブプロットの方に興味を惹かれる
妻子持ちの男ばかりに引っかかる30代の美人OLが、一念発起して婚活を始めてみたところ、改めて自分自身の不甲斐なさを痛感することになる。「結婚・出産=女の幸せ」がいまだ当然だと思われがちな日本社会にあって、女性を取り巻く様々な悩みや問題を浮き彫りにするわけだが、どうも一貫性に欠けるような印象を受ける。細かなエピソードは風刺も効いて面白いのだが、全体像を通して何を伝えたいのかが見えてこない。むしろ、奔放なぶっちゃけキャラのように見えて実は結婚の固定概念に縛られている、臼井あさ美演じる親友のドラマの方に面白さがある。
田中圭&中村倫也、目当てなら問題なし
『勝手にふるえてろ』で、イタい女を描かせればピカイチな存在となった大九明子監督だが、ヒロインを演じるのが松岡茉優と黒川芽以では、話が変わってくる。芝居は巧いが、微妙にミスキャスト。さらに婚活男性に対する偏見ありまくりの描写もアリ、タイプの違ういい男2人に挟まれ、ウハウハなキラキラムービーもしくは深夜に地上波放送される配信ドラマにしか見えなかったりする。ただ、臼田あさ美演じる親友との会話や喧嘩はリアルだし、「で?」というエンディングも決して悪くはない。そして、旬な田中圭と中村倫也目当てで観るなら、問題なし。2人がブレイク前に出まくってた作品群の匂いも感じさせてくれるし!