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“隠れビッチ”やってました。 (2019):映画短評

“隠れビッチ”やってました。 (2019)

2019年12月6日公開 112分

“隠れビッチ”やってました。
(C) 2019『“隠れビッチ”やってました。』フィルムパートナーズ/光文社

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

くれい響

ラブコメから「トリハダ」な急展開!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

キラキラとか動物とか、日本映画界における三木康一郎監督の立ち位置に落胆していた人間にとっては、ちょっとだけ嬉しい一本といえるだろう。ノー天気なラブコメかと思いきや、「ラブラブエイリアン」のようなぶっちゃけガールズトークに花が咲き、どこか「トリハダ」感を醸し出す闇展開に突入。つまりは、フジテレビ深夜枠に戻ってきました的な本領発揮! 112分という尺は若干長さを感じさせるが、承認欲求強めの「モテキ」なヒロイン演じる佐久間由衣に、一筋縄ではいかない彼女の沼にハマる森山未來、なんだかんだキッチリ締めてくれる村上虹郎ら、器用なキャスト陣が魅せてくれる。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

“愛する“のではなく、”愛される”ことの意味を問う

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ありがちな軽いラブコメかと思いきや、これが面白い。自分からは決して“愛してる”と言わず、必ず相手に言わせるヒロインの物語。

 複数の男を手玉に取る前半は序の口で、“ビッチ”の真の顔は後半に現われてくるのだが、そこにミステリーの味あり。ヒロインの過去や心の闇があぶり出され、人間ドラマとしての見応えもある。

 こんなムカつく女子をヒロインに据えるのは危険ではあるが、それでも楽しめたのは主演の佐久間由衣の好演があってこそ。笑う・怒る・泣くといった感情をクローズアップ映像の中で的確に伝える力量に唸った。演出的な見せ方も巧いが、それに答えた彼女の演技は評価されるべき。

この短評にはネタバレを含んでいます
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