カーライル ニューヨークが恋したホテル (2018):映画短評
カーライル ニューヨークが恋したホテル (2018)ライター2人の平均評価: 3.5
一生縁がないから、大画面で拝むだけです
ケネディ家や故ダイアナ妃をはじめとするセレブの御用達ホテルのホスピタリティが次々と明らかになる! ただし完成されたものなので『プロジェクトX』的アプローチがなく、つまりは盛り上がりに欠ける。スタッフもスーパーリッチなゲストも仲間意識が強く、語られる内輪ネタと大絶賛にただ「ほほぅ」とうなずき、アウェイ感を感じるのみ。一生泊まることは叶わないと開き直って、大画面で素敵ホテルを満喫しましたよ。ただしA・カミングのマル秘エピソードは大笑いしたし、ジョン・ハムの「大学入学費と変わらぬ高額な宿泊料はバカげている」という言葉に好感度大。
あらためてニューヨークに恋してしまう
今もニューヨークは大好きだけれども、日本に住んでいた若い頃、この街には特別のあこがれを抱いていた。今作はその時の気持ちを思い出させてくれる。古き良きもの、それも最高のものを守り続けるこのホテルを語るこのドキュメンタリーには、今は亡き大物の素敵なエピソードが満載。スティーブ・ジョブスとダイアナ妃とマイケル・ジャクソンが一緒にエレベーターに乗っていたのに誰も会話を交わさなかったとか、ポール・ニューマンのサラダドレッシングの話とか。エレベーター嬢ならぬエレベーターマンや、清掃員、コンシェルジュなど裏側の人々のプロフェッショナルな姿勢と誇りも最高に感動的だ。