THE UPSIDE/最強のふたり (2019):映画短評
THE UPSIDE/最強のふたり (2019)ライター2人の平均評価: 3.5
主演男優二人の相性バッチリ! お国柄の違いも楽しい
大ヒットしたフランス映画をコンパクトにリメイクしたことで、B・クランストン&K・ハートという二大人気スターの魅力を全面に押し出す結果になっている。ミスマッチな二人が互いの良さを引き出す設定なので、二人の相性が良いのは重要だ。富豪の個人秘書を演じるN・キッドマンのオリジナルと異なる役割りもプラスに感じた。基本的な展開は同じだが、ハート演じるデルの家族問題と主人公と文通相手の関係はアメリカ人らしい現実味があり、見比べるとお国柄がわかるはず。アレサ・フランクリンの音楽の使い方がすばらしく、最後の方で思い切りニヤリ!
このハリウッドリメイクは作られる意味があった
ハリウッドによる外国映画のリメイクは例が多いが、成功率はかなり低いのが現実。そんな中、このフランス映画「最強のふたり」のリメイクは、独立した、笑いと感動あふれる優れた作品に仕上がっている。最大の勝因は、良い人オーラを持ち合わせる、超ベテラン俳優ブライアン・クランストンと、コメディアンのケビン・ハートを組ませたこと。ハートは爆笑シーンの数々を提供してくれる上、クランストンとの相性も絶妙で、この”おかしなふたり”に信ぴょう性がたっぷり生まれている。白人が黒人を救う話にもなっていないし、この手の話にありがちな偽善っぽさもない。オリジナルが好きだった人も、ぜひ見る価値のある1本だ。