トロールズ ミュージック★パワー (2020):映画短評
トロールズ ミュージック★パワー (2020)ライター2人の平均評価: 4
音楽好きにはたまらない拾いモノ!
日本でソフトスルーの前作に続き、全米ではオンデマンド配信ばかりが話題になっていたが、まさかの拾いモノ! 人種問題を音楽ジャンルとして捉えた多様性をテーマに、あの『ビルとテッドの地獄旅行』にも通じるロードムービー展開。しかも、『ムーラン・ルージュ』にも似た有名楽曲のカバー、アレンジ、マッシュアップで畳みかけるセットリストと、とにかく飽きさせない。また、主人公たちを狙う賞金稼ぎとして、ダンスが得意なK-POPチームが登場する時代性に、しっかりジョージ・クリントンとオジー・オズボーンを、それぞれファンクとロックの王役に配した手堅さなど、音楽好きにはたまらない一作に仕上がっている。
多種多彩な音楽の共存とハーモニー(調和)の重要性
日本での劇場公開は今回が初めてとなる『トロールズ』シリーズの第2弾。トロールズの種族が実はポップ、テクノ、ファンク、カントリー(K-POPもあり!)など幾つもの音楽ジャンルで分かれており、その中のロック・トロールズが全ての種族を支配してロック色に染めようとする…というお話。〇〇以外は音楽と認めん!みたいなカルト信者を多く見てきた音楽ファンとしては思うところ多々ありだが、もちろんそんなことが本作の趣旨ではなく、人種や国境の垣根を超えた多様性の尊重こそが大きなテーマ。ポップでキュートでカラフルなトロールたちが、多彩な音楽を通じて我々に必要なのはハーモニー(調和)だと教えてくれる。実に楽しい!