Bittersand (2021):映画短評
Bittersand (2021)未熟さゆえに残酷な十代のほろ苦い記憶
うだつのあがらない社会人生活を送る平凡な若者が、高校時代の同級生女子と偶然再会したことから、青春の記憶に暗い影を落とす7年前の暴露事件に決着を付けようとする。学園生活の歴然としたヒエラルキーや人気者グループ内のパワーバランス、そこから生じるイジメの問題。そういえば、筆者の高校でも根拠のないヤリ〇ンの噂を立てられ、人気者グループから追い出された女子がいた。世間知らずで未熟な十代はそれゆえに浅はかで残酷だ。しかも傷つけた側は簡単に忘れてしまう。そんな普遍的なテーマを描いた本作だが、しかし謎解きミステリー仕立ての脚本に作為性が目立つことも否めない。若手俳優たちの実直な芝居に救われている。
この短評にはネタバレを含んでいます