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天外者(てんがらもん) (2020):映画短評

天外者(てんがらもん) (2020)

2020年12月11日公開 109分

天外者(てんがらもん)
(C) 2020 「五代友厚」製作委員会

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

斉藤 博昭

魂が込もるとは、こういうことか。三浦春馬、本来の「顔」が刻印

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

幕末から明治にかけ、独自の論理で世の中に影響を与えつつも、あまり語られてこなかった五代友厚の生涯はドラマチックそのもの。かなり駆け足の展開なので、もう少し、じっくり描いてほしかったシーンもいくつか。
しかしその物足りなさを補って余りあるのが、三浦春馬である。冒頭の全力疾走から、五代友厚としてスクリーンで躍動する喜びを全身で伝える。未来の夢を語り合う、やや青くさいシーンも、その喜びが上回り、信じられないほど素直に耳に入ってくるから不思議だ。類まれな先進的考えを誠実に貫く五代のキャラが似合いすぎ、素顔を観ているのかと錯覚する瞬間も。役を生き生きと演じるとは、こういうことなのだと改めて感動する。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

愛すべき未来へ

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

商人(あきんど)の世界からビジネスマンの世界への変遷を描き、経済、商業、国際競争力の強化という点から幕末から明治の動乱期を描いて見せる新感覚時代劇。
三浦春馬の熱演に加えて、三浦翔平、西川貴教、森永悠希といった芸達者の味を堪能できます。
前半の五代友厚(才助)の無邪気さと挫折、無力感を感じさせるカギとなる遊女を演じた森川葵がとても効果的に機能していました。トーマス・グラバーがここまでがっつり出てくるのも珍しいでしょう。
強い得て言えばあと10分長くして、薩摩藩の雄大な風景をもっと見たかった。
来年の大河『晴天を衝け』の予習編としてもいいと思います。

この短評にはネタバレを含んでいます
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