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あの夏のルカ (2021):映画短評

あの夏のルカ (2021)

2021年6月18日公開 96分

あの夏のルカ
(C) 2021 Disney / Pixar. All Rights Reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

猿渡 由紀

子供の頃の友情の美しさと貴重さ

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

親に内緒で友達と新しいところに出かけて、新しいことを発見して。試してみて、失敗して、笑ったり、怖かったり。別の友達と仲良くしたことで嫉妬されたり、仲直りしたり。この映画は、観る者の心を子供の頃に連れ戻してくれる。そして、子供時代の友情は本当に貴重で特別だったと思い出させてくれるのだ。さらに、社会は自分たちと違うものを恐れ、排他しがちで、ありのままの自分として生きるのは時に難しいのだという現実にも触れる。日本のアニメを見て育ったカサローサ監督は、3Dでは難しいセルアニメを意識したビジュアルに挑戦。それがまたコミカルさとノスタルジアをプラスした。マジカルで美しい大傑作。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

ピクサーにしては思いのほか「素直」な作りが見やすいかも

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

「こっち側」と「あっち側」の2つの世界を存在させ、両側の者がつながり、どっちかに影響をもたらすという、ピクサー定番というべきシチュエーションで押し切る。ただ今回は主人公ルカの視点にしっかり固定され、「大人も感動できる」というより「子供(ティーンエイジャー)の純粋さに戻る」という雰囲気が濃厚。素直に共感させる作り。
冒頭に流れるマリア・カラスの「ジャンニ・スキッキ」が後半の父と子の関係に重なる、さりげない仕掛け。『ローマの休日』やフェリーニ作品など舞台のイタリアへの愛に溢れ、極めつけは『ニュー・シネマ・パラダイス』の雨、そして駅のシーンの繊細なオマージュと、映画マニア向けの発見もあちこちに。

この短評にはネタバレを含んでいます
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