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ハザードランプ (2022):映画短評

ハザードランプ (2022)

108分

ハザードランプ
(C) 2022「ハザードランプ」製作委員会
斉藤 博昭

本性をあらわにしない山田裕貴の不敵な表情、その凄み

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

基本的に主人公は安田顕が演じる代行タクシードライバー。わずか一夜の物語で、彼の秘めた過去がじわじわ明かされるスリルもあるのだが、観ている側が惹きつけられるのは、山田裕貴の新米ドライバーの方だ。突然タクシー会社に現れての謎めいた言動、主人公と組んだ仕事中に瞬発的にみせる狂気…。山田の自在な表現に、この俳優の確かな未来が透ける。

どこか寂しさ、切なさを際立たせるロケ場所のチョイスも登場人物たちの行き場のない叫び、孤独に感応して効果的。さまざまな乗客を登場させて描く代行タクシーの日常は、作品のスパイスになっているが少々やりすぎな印象も。

公開の是非については多くの論議が交わされる必要性も感じる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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