機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 (2022):映画短評
機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 (2022)ライター2人の平均評価: 3.5
ククルス・ドアンが黒板五郎に見えた
『機動戦士ガンダム』の中でも異色のエピソードを美麗なビジュアルで映画化。ガンダムは強いし、高機動型ザクは暴れ回るし、あんなキャラやこんなキャラも出てくるしと、オールドファンは感涙必至。安彦良和監督は、富野由悠季監督が描いた思春期の少年少女の複雑さや鋭さを脇に置いて、事情を抱えた大人たちと無垢な子どもたちとのストーリーに焦点を絞った模様。その分、古き良き「まんが映画」の香りがする。贖罪の意識で子どもを育てていたククルス・ドアンが、本作では自ら文明から離れて子どもたちと一緒に理想のコミューンを作ろうとする黒板五郎に見えたのも興味深い。あと、古谷徹の声が40年経っても変わらないのが凄すぎ!
”今”の映画
いわゆる”ファースト”の中の幻のエピソードが40年以上の時を経て翻案映画化。
戦争の縮図を描いたともいえるこの映画は期せずして、非常にタイムリーな題材となりました。これはタイミングが良いというべきか悪いというべきか難しいところです。
人気キャラ、人気メカが改めて描きなおされていて、ファンなら必見です。
安彦良和監督による”最後の映像のガンダム”とされているので、その点でも見逃し厳禁ですね。
主題歌が森口博子なのは嬉しいです。多少予習が必要なので公式HPぐらいチェックしてから行くと分かりやすいです。