ロスバンド (2018):映画短評
ロスバンド (2018)ロックな僕らを認めて! 北欧発、愛すべき青春ドラマ
ノルウェーを舞台にしたロックバンドの映画というと『ロード・オブ・カオス』が記憶に新しいが、あの映画のダークなトーンとは対極にある陽性の青春劇。
ミドルティーンの男の子ふたりと9歳の少女というバンド編成。そこに彼らの運転手となった青年が加わるが、年齢層が低いという設定が、まず微笑ましい。それぞれが抱える家庭の事情や、ボーカリストに“お前の歌はヒドい”と言えない仲間内の葛藤など、細部のエピソードも効いている。
旅の過程の描写に強引な部分はあるものの、コメディ色が付けられていることを踏まえれば許容範囲。ともかく、見ているうちに、どんどん若い彼らを応援したくなってくる。巧い。
この短評にはネタバレを含んでいます