スリングショット (2021):映画短評
スリングショット (2021)見どころは『頭文字D』のセルフパロディ
コミュ障のゲーマーが、レーサーに抜擢される“カーレース版『スター・ファイター』”。コーチに就くのが学生時代の憧れの美女だとか、ファン・イーチェン演じる先輩レーサーとの確執だとか、いくらでも面白くなりそうなのに、台湾映画特有の行儀の良さが裏目に出てしまい、一向に盛り上がらず。チームとしての運営や戦略など、自転車レースを描いた『疾風スプリンター』と被る部分も多いなか、演出力の差もあからさまに。そのため、主演女優の旦那で、本作ではプロデュースも務めるジェイ・チョウがドリフトを決め、ワン・ジュンカイが勝負に挑む『頭文字D THE MOVIE』のセルフパロディが、いちばんの見どころになってしまった。
この短評にはネタバレを含んでいます