シニアイヤー (2022):映画短評
シニアイヤー (2022)ライター2人の平均評価: 3
「あの頃」が甦る、37歳の高校生奮闘記!
20年間の昏睡状態から目覚めたヒロインが、高校最後の年をやり直す! そんな既視感ある展開ながら、スマホもガガ様も知らないブリトニー&アヴリル世代のジェネレーションギャップが小ネタとして味を出す。プロムクイーン候補だった人気者がポジティブ思考で立ち向かうあたりは『キューティーブロンド』にも似た痛快さ全開で、『チアーズ!』要素もアリ。また、時代を反映した変化やコンプラとレベル・ウィルソンが得意とする下ネタがせめぎ合う面白さも。さらには、部屋に『クルーレス』のポスターが貼られ、アリシア・シルバーストーンがキーパーソンとして登場するなど、確実に「あの頃」が甦る一本だ!
レベル・ウィルソンが笑わせてくれる
「ピッチ・パーフェクト」シリーズでもどんどん役が大きくなっていったレベル・ウィルソンが、コメディエンヌとしての才能を十分に発揮。彼女がとにかく笑わせてくれるし、ほかのキャストも良いので、細かいことはとやかく言わず楽しむべき。90年代に高校生だった主人公(ウィルソン)が20年間昏睡状態に陥り、覚醒後高校に戻るという設定で、その間世の中がどう変わったかが物語の大きなポイント。だが、昔が良かったのか悪かったのか、ポリコレが強い今がどうなのかについて何か言うことはしない。代わりに「自分らしくあること」というメッセージを送るのだが、そこにはやや使い古された感を覚えた。