わたしのお母さん (2022):映画短評
わたしのお母さん (2022)血を分けた親子だからといって無条件に愛せるわけじゃない
明るくて元気で自信に満ち溢れ、ズバズバとはっきりモノを言う母親。そんな非の打ちどころのない母親に気後れし、言いたいことを言えずに我慢してきた内気な長女。ある時、夫と暮らす長女のもとへ母親が転がり込んだことから、2人の間のわだかまりが徐々に露呈していく。恐らく、どんな家庭でも多かれ少なかれあるだろう、些細な親子のすれ違い。血を分けた肉親だからとて無条件に愛せるわけじゃないし、かといって憎み切れるものでもない。ましてや、たとえ本音でも親を傷つけるようなことは口に出せない。そんな長女のモヤモヤとした複雑な感情がリアル。安易なハッピーエンドでお茶を濁さなかったところも良い。
この短評にはネタバレを含んでいます