ミー・タイム (2022):映画短評
ミー・タイム (2022)ライター2人の平均評価: 3
クレイジーな“自分時間”
独身貴族な親友と再会し、“自分時間”を満喫しようとしたばっかりに次々とトラブルに巻き込まれてしまう専業主夫。ケヴィン・ハートとマーク・ウォールバーグによる、“2人で『シティ・スリッカーズ』×『ハングオーバー!』”感が強いなか、ウォールバーグが「ジョージ・クルーニーに憧れる男」というセルフパロディな設定に爆笑。また、クレイジーな週末という意味合いからか、sealが歌う「クレイジー」がキーワードになっており、パーティシーンでのご本人登場&ハートとのセッションも見どころだ。とはいえ、ブロマンス要素に家族愛、ほどよい下ネタやカメ騒動など、盛り込みすぎて、散漫になってしまった。
現代的な夫婦の姿を普通に出してきたことは評価
監督、脚本のジョン・ハンバーグは「ミート・ザ・ペアレンツ」「ズーランダー」などを書いた人。だが、今作は欲張りすぎた感じ。R指定らしく性的なジョークもあれば、小学生の男の子が喜びそうな、おならやトイレのジョークもあり。それらは時に笑えるし、時にはまるで可笑しくない。ただ、建築家の妻がバリバリ働き、夫は家にいて子育てに専念するという夫婦の姿を普通に描いているところは評価する。しかも、ケビン・ハート演じる夫はそのことに不満も疑問も持っていないし、妻も優しくて良い人なのだ。大衆向けコメディ映画でこういったモダンな夫婦像を出してくることは、人々の意識に影響を与える。ということで、星ひとつおまけ。