旅するローマ教皇 (2022):映画短評
旅するローマ教皇 (2022)意義ある言葉は心の栄養になる
2013年に就任して以来、50カ国以上を訪問してきたローマ教皇フランシスコの姿を追うもの。ナレーション、インタビュー、コメントなどを入れることをせず、教皇が公に向けて語った言葉のみで綴られていく。教皇が強く伝えるのは、宗教や人種、国籍を越えて人々が手をつなぐことの大切さ。「尊厳は風邪よりも速く感染する」という教皇は、お互いに敬意を持つことで世の中は良くなると主張する。アーカイブ映像を編集したこのドキュメンタリーは、これまで公開されたことのない内部の事情を見られたりするわけではないが、人類愛と平和への願いを真摯に語る、説得力ある言葉を聞くのは、心の栄養になる。
この短評にはネタバレを含んでいます