次元大介 (2023):映画短評
次元大介 (2023)ライター2人の平均評価: 3.5
“次元無双”を楽しみたい人におすすめ
子どもをさらって悪事をたくらむ組織と、縁あってさらわれた子どもを助けに行く次元大介の対決……というごくシンプルな筋立てながら、前半はまったくストーリーが進まず、アクションもない。ただし、後半になったら“次元無双”が始まり、無表情のままバッタバッタと敵をなぎ倒していく。なにせ敵は銃を持っていても先制攻撃をしてこないし、マシンガンを乱射してもかすりもしないので、「次元はやっぱり強くなくっちゃ!」「チート大好き!」という人にはぴったりだろう。次元が感情を出さないせいか、敵(真木よう子)は相当な悪事をしているのに、誰も怒らないのが不思議。10月で90歳(!)の草笛光子が一番セリフの多い役で驚いた。
スピンオフならでは遊び、草笛光子最高!
2014年の実写版『ルパン三世』から続投する形で玉山鉄二が次元大介を演じますが、作品のテイストは随分と変わり、スピンオフならではの遊び心とアレンジを加えた作品となりました。俗っぽさとハードボイルドさが混在とした世界観ですが、橋本一監督と言うことで納得です。”ルパン三世”でやったらおかしくなることも、”次元大介のお話”でやるならありです。ヴィランの真木よう子、永瀬正敏のコンビも不気味さがあってよかったですが、なんと言っても時計屋であり裏の顔は凄腕の”ガンスミス”を演じる草笛光子さんが実に格好良い。恐れ入りました。