Shohei Ohtani - Beyond the Dream:映画短評
Shohei Ohtani - Beyond the Dreamドキュメンタリーとしての構成、意図とも安定。心が震える瞬間も
基本的に大谷翔平の軌跡を振り返る作品だが、個別取材を現在ほとんど受けない彼が、メディアであまり見られない表情で語る姿にプレシャスな感動が伴う。松井やダルビッシュ、栗山の証言もレアな内容なうえ、彼らが大谷と同席していないのに“コメントを交わしている風”に仕立てた演出が心憎い。特に大谷の憧れだったペドロ・マルティネスとのシンクロには心が震えた。
子供時代からのエピソードも盛り込まれ、高1で自分で書いた「夢のチャート」にスーパースターの根源を感じさせつつ、二刀流を含めた折々の決断への思いには、多くの人が「あの時こうしていたら」と各自の人生を振り返るはずで、その意味でドキュメンタリーとして秀逸。
この短評にはネタバレを含んでいます