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オーメン:ザ・ファースト (2024):映画短評

オーメン:ザ・ファースト (2024)

2024年4月5日公開 119分

オーメン:ザ・ファースト
(C) 2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

相馬 学

悪魔vsガールパワー

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『オーメン』の前日談は、ありそうでなかった企画。時代のうねりという事実を踏まえつつ、そこに権力の野心を絡めた興味深いドラマが展開する。

 舞台が1970年代のローマというだけでホラーファンとしてはときめき、ジャーロ映画のような様式美にオカルトを絡めたつくりに見入る。

 見習いシスターを主人公に据えた点も技ありで、女性が悪魔と、そして悪魔的なシステムと格闘する展開が面白い。主演のN・T・フリーの無垢な存在感に加え、A・スティーブンソン監督の丹念な演出も光る。ガールパワーの物語としても見応えあり。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

スムーズな流れで怖さもちょうどよく、他のホラー名作ともリンク

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

この手の伝説的映画の新たなエピソードは賛否も上がりやすいが、これは悪魔の子の誕生秘話としてわかりやすい作り。ショックの度合いもオリジナル(1作目)の時代を意識したのか、最新技術に頼らず、やりすぎないのが好印象。薄暗い部屋の奥で揺れるカーテン、ドアの向こうに見える訪問者の靴など、さりげない怖がらせ描写に作り手の品の良さを感じる。

なぜ“選ばれた”のか。主人公に隠された魔性、背景の部分では、やや物足りなさをおぼえる人もいそうだが。
ローマが舞台で、ポイントとなる死の描写、孤児院=バレエ学校の相似、儀式、壁の使い方など『サスペリア』へのオマージュにも溢れ、勝手にホラー映画の歴史を体感してしまった。

この短評にはネタバレを含んでいます
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