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ナイトメア/夢魔の棲む家 (2022):映画短評

ナイトメア/夢魔の棲む家 (2022)

2024年5月24日公開 100分

ナイトメア/夢魔の棲む家
(C) 2022 NORDISK FILM PRODUCTION AS

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3

猿渡 由紀

ホラーの定番要素にフェミニストのタッチをプラス

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

「呪われた家」「悪夢」「出産」「孤独」というホラーの定番要素をミックスしつつ、女性監督ならではの目線で語る作品。主人公モナは25歳の女性。交際歴の長い恋人ロビーはたくさん子供を欲しいと気楽に言い、格安物件も見つけてきたが、モナはその責任の重さに迷いを感じている。ロビーはナイスだけれども、妊娠、出産についての男女の考え方には違いがあるのだ。大胆でショッキングな(ただし、優れた、とは言わない)ラストにも、そこに通じるものが見てとれる。しかし、ストーリーには納得がいかない部分も。悪夢の中で起きる恐ろしいことも、話があまり先に進まないまま何度も繰り返されるせいで、怖さが薄れていく感じ。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

女性の自己決定権を巡る抑圧を投影した北欧ホラー

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 事故物件のアパートを安く購入した若いカップル。ところが、そこには北欧神話の邪悪な夢魔メアが棲みついており、カップルの女性を夢の中で妊娠させ、自らが赤ん坊となって世へ出ようと画策していた…!というノルウェー産ホラー。薄気味悪い住人や奇妙な現象に悩まされ、望まぬ妊娠に怯える前半は『ローズマリーの赤ちゃん』、夢魔メアと対決するため夢の中へ飛び込んでいく後半は『エルム街の悪夢』へのオマージュといった感じで、女性の自己決定権を巡る社会的な抑圧を投影した筋書きはなかなか興味深い。ただ、そのテーマが十分に消化しきれているとは言い難く、いまひとつ釈然としないラストのオチも少々惜しい。

この短評にはネタバレを含んでいます
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