ボルテスV レガシー (2024):映画短評
ボルテスV レガシー (2024)ライター2人の平均評価: 3
「東映まんがまつり」を観る気分で劇場へ
70年代のアニメ『ボルテスV』をフィリピンで実写化リメイク。TVシリーズをこのクオリティで全90話作ったフィリピン特撮界の『ボルテスV』愛と技術に拍手を送りたい。公開されたのは序盤の「超電磁編集版」で、ストーリーは元ネタの1話と2話のほぼ完コピ。博士もお母さんもどこかアニメに似た風貌なのに驚いた。家族愛が中心の大河ロマンにフィリピンの人たちは熱狂したんだとあらためてわかる。実写化されたからといってストーリーや設定の緻密さも70年代アニメそのままなので、「東映まんがまつり」を観る気分で劇場へ行こう。本当の魅力はTVシリーズにあると思う。主題歌のカバー曲が流れて、ボルテスVに合体する場面で大満足。
愛情がいっぱい
『UFOロボグレンダイザー』や『鋼鉄ジーグ』など、ある国で突出して支持を集めた日本製ロボットアニメがありますが、フィリピンは『ボルテスV』でした。再放送を繰り返すだけでなくとうとう実写シリーズを制作するまでに至るというちょっとした奇跡を見せてくれます。さらにさらにそれが長編映画化。映画は”ファンの自己満足”で終わらせないクオリティと見応えに溢れた大型ロボット映画に仕上がっていました。今回日本凱旋公開に合わせてシーン追加と再編集を施したというからありがたい限りです。人間パートのコスプレ感は否めませんが、巨大ロボット戦だけでも一見の価値があります。