シン・デレラ (2024):映画短評
シン・デレラ (2024)ライター2人の平均評価: 2.5
超激安だけど暇つぶしには丁度良い血みどろ残酷ファンタジー
意地悪な継母と連れ子の姉妹に苛められたシンデレラが、魔法使いの助けでお城の舞踏会へ行って王子様に見染められる…という基本設定を踏襲しつつ、誰もが知るお伽噺の古典を新解釈で甦らせた血みどろ残酷ファンタジー。なにしろ継母たちは、もはや意地悪どころではない筋金入りの鬼畜!そのうえ王子様も舞踏会に招かれた高貴な方々も真性のクズばかりで、散々な目に遭ったシンデレラは魔導書から現れた魔女や魔物たちの助けで壮絶な復讐を果たす。さながら『シンデレラ』×『キャリー』×『ヘルレイザー』。殺戮パーティはもっとド派手にして欲しかったが、まあ、予算がなかったのでしょう。暇つぶしにはちょうど良いC級映画ですな。
誰も生かしておかない復讐プリンセス、爆誕!
『プー あくまのくまさん』のプロデューサーが仕かけた童話ホラーとなれば、血まみれのシンデレラが誕生するのは必然的。
継母や姉たちが意地悪なのは童話のとおりだが、頼りになるはずの王子はそれ以上にゲス野郎で、ヒロインに味方はいない。とにかく、シンデレラは落ちるところまで落とされる。
孤立無援のヒロインがどのようにブレイクスルーするかは見てのお楽しみだが、舞踏会が大炎上するクライマックスはとにかく痛快。ホラー好きなら『キャリー』のクライマックスを思い浮かべるに違いない。グリム童話の原作に則った足の指の切断シーンも、この設定では説得力をおびる。