I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ (2022):映画短評
I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ (2022)映画オタク版『ゴーストワールド』
主人公のルックから“カナダ版『スーパーバッド 童貞ウォーズ』”かと思いきや、なかなか手強い“映画オタク版『ゴーストワールド』”。「サタデー・ナイト・ライブ」は好きだが、『シュレック』の良さは分からない意識高い系男子の成長譚であり、いい意味で予定調和。「ブロックバスター」がモデルのレンタルDVD店という過去の遺産が舞台だけに、監督のあざとさも手に取るほど分かるが、特筆すべきはカナダ郊外のリアルな描写。ガイ・マディンねたは笑えるし、22年製作の作品だけに、じつは『フェイブルマンズ』『エンパイア・オブ・ライト』などと同じ文脈で語るべき、「映画がテーマの映画」といえるかもしれない。
この短評にはネタバレを含んでいます