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リュミエール!リュミエール! (2024):映画短評

リュミエール!リュミエール! (2024)

2024年11月22日公開 105分

リュミエール!リュミエール!
(C) Institut Lumiere 2024

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

なかざわひでゆき

リュミエール兄弟作品から紐解く映画の誕生と進化

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 映画の父・リュミエール兄弟の偉業を振り返るドキュメンタリー映画『リュミエール!』の続編。合計110本にも及ぶリュミエール兄弟作品のみで全編を構成しているのは前作同様だが、しかし今回はバイオグラフィー的な解説は手短に済ませる一方、彼らの遺した作品群の傾向や特徴を切り口に芸術的・技術的な背景を分かりやすく深掘りしていく。しかも、世界初公開作を含むレア映像が目白押しだ。興味深いのは、映画には最初から「演出」が付きものだったということ。時代を下るごとにストーリー性やテーマ性等を備えていったリュミエール兄弟作品の10年間を通して、映画というメディアそのものの進化を目撃するような作品と言えよう。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

映画の誕生を目撃している気持ちになる

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 2017年日本公開の『リュミエール!』を見逃した人に朗報。本作は、同作同様、1895年にシネマトグラフを発明したリュミエール兄弟による長さ50秒の短編を、リュミエール研究所所長ティエリー・フレモーがナレーションで解説する作品で、同作には未収録だった作品も含めて110本を紹介。

 風景を映し出す初期の作品は、そこにあるものを観客に見せようとして撮影されたものだが、撮影者はそこにある何を撮ろうと意図したのか、なぜそこにカメラを置いたのか、なぜその瞬間にカメラを回し始めたのかを思うと、そこに記録ではない創作という行為が芽生えていることに気づかされて、まさに映画の誕生を目撃している気持ちになる。

この短評にはネタバレを含んでいます
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