ルワンダ大虐殺、家族を殺した者が隣人として帰ってくる衝撃作
ロンドンで開催されているヒューマン・ライト・ワッチ国際映画祭で、ルワンダ大虐殺のその後を追ったドキュメンタリー映画『マイ・ネイバー、マイ・キラー』(原題)のワールドプレミアが開催された。
10年近くルワンダを撮り続けているアンヌ・アギヨン監督は、エミー賞なども受賞している質の高いドキュメンタリー作品を世に送り続けている。アンヌ監督のルワンダ4作目となる本作では、刑期を終え近隣に帰ってくる、自分の家族を殺したフツ族の人々を迎えるツチ族の生き残りの人々がメインとなっている。
家に火を放ち、飛び出してきた子らをなたでたたき切り、もげた手足を豚に放ったことなど虐殺の様子の残酷さと、それを語るツチ族の人々の心の動きにまで迫っている。
アンヌ監督は、ルワンダは変わったかという質問に対し、「変わってきている。変わろうとしている」と答え、生き残った人々への補償をはじめ問題は山積みでありつつも、前へ進もうとしているルワンダの様子を伝えた。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)