鹿賀丈史&市村正親、3年ぶりのゲイカップルに!「ラ・カージュ・オ・フォール」再演!
8日、東京千代田区の東宝ダンスホールにて、ミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」開幕前イベント、プレ・レビューが行われ、ゲイクラブのオーナー・ジョルジュを演じる鹿賀丈史、その事実上の妻でクラブの看板スター・アルバン役の市村正親、踊り子役の真島茂樹、新納慎也ら男性キャスト12名が劇中衣装で登場し、劇中歌4曲を本編さながら絢爛(けんらん)豪華なショー形式で披露した。
本作は、1973年にフランスで初演された、ジャン・ポワレ作の舞台作品。その後ブロードウェイでミュージカル化され、トニー賞を複数回、受賞している。1978年には、『Mr.レディMr.マダム』のタイトルで映画化。1996年には、映画『卒業』のマイク・ニコルズ監督がメガホンを取り、ロビン・ウィリアムズ主演で『バードケージ』としてリメイクもされている。
今回、2008年以来、3年ぶりの上演になるにあたって、鹿賀は「ほとんど役について忘れていましたから、一から作り直す感じ」と明かした。だが市村は「そんなことないよ!」と否定すると、「何か、お互いすんなりいっちゃった。これからけいこを重ねていって、もっと新しくなっていくと思う」と続け、3年のブランクを感じさせない仲の良さを見せつけた。
実際のところ、「ゲイの夫婦役をやるのは、とても楽しい」と鹿賀。「普通の男を演じるより、ゲイ役のほうが1.5倍ぐらいエネルギーもいるし、自分の感性も膨らむから、勉強になる」と語ると、市村もうなずいて、「ずっと二人で手を握りながら、僕が丈史(鹿賀)の歌を独り占めするシーンがある。あんなに見つめ合うのは初めてですね」と照れながら告白する一幕もあった。
最後に市村が、本作を「家族の愛、夫婦の愛、親子の愛、すべての愛のミュージカルです」と解説すると、鹿賀が「2012年の幕開けにふさわしい、明るく楽しい作品ですから、ぜひ皆さんも力をもらいに来てください。僕らも一生懸命やって、エネルギーを差し上げます」とアピールしていた。
ミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」は、フランス語で「道化たちの籠」を意味するゲイクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」を舞台に、オーナーのゲイカップルに巻き起こる騒動を描く。登場人物がほとんどゲイという特異な設定の中で、優しいヒューマニズムと愛を写し出す傑作コメディー。ミュージカル「ジキル&ハイド」などの演出で菊田一夫演劇賞受賞の山田和也が、2008年の上演同様、今回も演出を手掛けている。(取材・文:尾針菜穂子)
ミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」は2012年1月7日~29日に日生劇場、2月3日~5日に梅田芸術劇場メインホール、2月12日~13日に愛知県芸術劇場大ホールにて上演