戦争を知らない世代へ-まとめ-
シネマトゥデイまとめ
8月15日は第2次世界大戦終結の日であり、今年は終戦70周年の特別な年です。戦争を知らない世代へ向けて、今年の夏以降に公開される第2次世界大戦をモチーフにした映画をまとめました。
平和の礎を築いた人々の葛藤とは?『日本のいちばん長い日』
半藤一利のノンフィクションを基にした群像歴史ドラマ大作。太平洋戦争での日本の降伏決定から、それを国民に伝えた玉音放送が敢行されるまでの裏側を見つめていく。メガホンを取るのは、『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』などの原田眞人。
戦禍に生きる男女のリアル『この国の空』
『ヴァイブレータ』などで知られる脚本家の荒井晴彦が『身も心も』以来17年ぶりにメガホンを取り、芥川賞作家・高井有一の谷崎潤一郎賞受賞作を映画化。終戦が間近に迫る東京を舞台に、19歳のヒロインが妻子を疎開させ一人で暮らす隣人男性の身の回りの世話を焼くうちに、女性として目覚めていくさまを描く。
生々しすぎる戦争の地獄『野火』
「俘虜記」「花影」などで知られる大岡昇平の小説を実写化した戦争ドラマ。第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島を舞台に、野戦病院を追い出されてあてもなくさまよう日本軍兵士の姿を追う。
戦争で引き裂かれた夫婦の愛『あの日のように抱きしめて』
『東ベルリンから来た女』のクリスティアン・ペッツォルト監督が、主演のニーナ・ホス、ロナルト・ツェアフェルトと再タッグを組んだサスペンスドラマ。第2次世界大戦直後のドイツを舞台に、ナチスの強制収容所から奇跡的に生還するも顔に大けがを負ったユダヤ人の妻と、容貌の変わった妻に気付かない夫の愛の行方を描く。
落とし子たちの悲劇『子供たちの涙 日本人の父を探し求めて』
第2次世界大戦下の現インドネシアで、日本の軍人や軍属の男性とインドネシア系オランダ人女性との間に生まれ、オランダに渡った日系2世の悲劇に迫る短編ドキュメンタリー。
生々しい証言で語られる『ひとりひとりの戦場 最後の零戦パイロット』
日中戦争の南京爆撃や太平洋戦争の真珠湾攻撃などを歴戦し、2015年に99歳になる元零戦パイロットなどへの取材を通して大戦の真実を明かすドキュメンタリー。
曖昧で矛盾に満ちた日本に喝!『天皇と軍隊』
経済的に大きな発展を遂げた戦後日本の原点である天皇制と戦争放棄に切り込んだ渾身(こんしん)のドキュメンタリー。曖昧で矛盾に満ちた日本のシステムを、数々のインタビューや世界中から集めた貴重なアーカイブ映像を交えてひもといていく。
15歳の日本人少年たちの戦争『ソ満国境 15歳の夏』
1937年から1945年まで続いた日中戦争で、当時のソ連と満州の国境付近に置き去りにされた学徒勤労動員たちの必死の逃避行を実体験を基に描いた戦争ドラマ。
神風特別攻撃隊の真実の証言!『筑波海軍航空隊』
太平洋戦争時、日本軍においてアメリカ軍艦への捨て身の攻撃命令を受けた特別攻撃隊の真実を、兵士の日記や生存者の証言からひもといたドキュメンタリー。
平凡な一人の男の真実『ヒトラー暗殺、13分の誤算』
ある男が単独でナチスドイツの独裁的指導者アドルフ・ヒトラーの暗殺を企てた史実を基に、男が犯行に至る過程や処刑が延びた理由など数々の謎に迫る戦争ドラマ。
画家の目で描く戦争『FOUJITA』
第43回カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞した『死の棘』などの小栗康平監督による伝記ドラマ。フランスを中心に活動してきた著名な画家・藤田嗣治を主人公に、彼の生きた激動の時代を描く。