編集部の受賞予想はコレだ!~主要6部門のオスカー像の行方を大胆予想~(4/6)
第90回アカデミー賞
各部門の予想結果はこちらから!⇒ 作品賞/監督賞/主演男優賞/主演女優賞/助演男優賞/助演女優賞
<主演女優賞>
フランシス・マクドーマンド 『スリー・ビルボード』8票
こちらも作品賞と同じく『シェイプ・オブ・ウォーター』のサリー・ホーキンスと一騎打ちになりそう。“恋する乙女”“マイノリティーの輝き”を表情豊かに演じたサリーも胸に迫るが、娘を亡くした母という設定、それを抑制を利かせた演技で体現したフランシスの方がアカデミー賞的と言えるかもしれない。(石井百合子)
フランシスが演じた、娘を殺害されたシングルマザーの“怒り”がとにかく印象的なこの作品。まくしたてるようなセリフが盛りだくさんの一方で、娘を守り切れなかった後悔をにじませるのも上手い。『ファーゴ』以来、2度目のオスカー獲得に期待が高まる。(石神恵美子)
あくが強い頑固な主人公を、フランシスが観客に嫌われることも恐れず演じたからこそ、あの感動がある。その大胆さが評価されるはず。(市川遥)
圧倒的な前評判に加え、こちらも全米映画俳優組合賞(SAG賞)を獲得したことで受賞は決定的なものになったか。男優賞と違って目立った対抗馬もなく、さすがに番狂わせはないだろう。(入倉功一)
圧倒的な存在感で、他の候補者の追随を許すことがない強烈な演技。戦う強い女性として、『ノーマ・レイ』のサリー・フィールドを思い出した。(梅山富美子)
娘を殺した犯人を捕まえたい一心でなりふり構わず事を起こす切迫感、抱える孤独と後悔など、複雑な心情描写が見事。威圧的に振る舞うフランシスの存在感がなければ作品の成功はなかった。(小松芙未)
前哨戦の結果を鑑みて……。主人公の過激な側面とその裏にある心理を含め、人間らしく表現した、フランシスへの評価の声は大きい。(小山美咲)
アメリカの時流的に本作の“闘う”女性像は支持を集めそう。全米映画俳優組合賞、ゴールデン・グローブ賞女優賞(ドラマ)など、前哨戦で重要な賞を獲得して一歩リードしているという点でも本命!(吉田唯)
サリー・ホーキンス 『シェイプ・オブ・ウォーター』5票
あて書きされただけあって、見事なハマリっぷり、そして圧倒的な存在感を見せつけたフランシス・マクドーマンドも捨てがたいですが、ここは、まだオスカーを手にしていないサリーに1票!(浅野麗)
セクハラ問題で揺れているハリウッドだからこそ、今は「女性」よりも力強い「人物」を描いた女優を持ち出そうという気運がありそう。(井本早紀)
声を発することができない女性という難しい役柄を担当し、その演技力で、癖の強いモンスターが登場する映画を、最多ノミネートされる作品たらしめたサリーで決まりです。(海江田宗)
前哨戦から大本命のサリーの受賞はほぼ確定。声をなくした役どころのため、その存在感だけで観る者を引き付ける演技力は、主演女優賞初ノミネートにして初受賞の栄誉に輝くに十分な仕事ぶり。(香取亜希)
一途で純粋、見た目などものともせず、見返りを求めない献身的な愛。男性にとってこんなにわかりやすい理想の女性はいないはず。圧倒的な数の男性アカデミー会員のハートをわしづかみにしそう。それを見事に表現したサリーにも拍手。(下村麻美)
メリル・ストリープ 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』1票
やっぱりハリウッドの大御所女優が、セクハラ問題に対してガツンと言ってやる姿が見たいです!(森田真帆)