殺害数うなぎ上り!シリーズ第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の評価は?
編集者レビュー
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』2023年9月22日公開
キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋ジョン・ウィックの死闘を描くアクションシリーズの第4弾。裏社会のおきてを破ったことで粛清の対象になったジョンが、組織と決着をつけるべく動きだす。監督は前3作と同じくチャド・スタエルスキ。主演のキアヌ、ローレンス・フィッシュバーン、ランス・レディック、イアン・マクシェーンらおなじみのキャストに加え、『イップ・マン』シリーズなどのドニー・イェン、『IT/イット』シリーズなどのビル・スカルスガルド、真田広之、リナ・サワヤマらが新たに出演する。
編集部・入倉功一 評価:★★★★★
キアヌ・リーヴス演じる最強の殺し屋、ジョン・ウィックのエンドレスバトルを描く人気シリーズの第4弾。亡き妻の忘れ形見である犬を殺されたことからはじまったジョンの戦いは、裏社会を牛耳る主席連合との真っ向勝負にまで規模を拡大する。
戦いの規模もジョンの殺害数もうなぎ上りの本シリーズだが、今回はまさに集大成。2時間49分の上映時間では足りないと感じるほどに見応えだらけで、物語が進むごとに、敵の数もアクションもレベルアップしていくから驚きだ。そして、激アツなチャンバラ対決を繰り広げるドニー・イェンと真田広之をはじめ、国境を越えて動けるレジェンドスターが集結。アクション映画ファンの夢を全てぶち込んだかのような最高傑作に仕上がっている。
しかも今回は、日本・大阪のコンチネンタルホテルが殺し屋たちの聖域として登場。絶妙なバランスのトンデモ日本なセット内で繰り広げられる大乱戦を支えたのが、日本から集まった腕利きのチームという事実も誇らしい。スタント出身で、さまざまな武道を学んできたチャド・スタエルスキ監督だからこそ生み出せた、アクションチームへの心からのリスペクトと愛が詰まった必見の一本。
編集部・市川遥 評価:★★★★★
伝説の殺し屋ジョン・ウィックの伝説たる所以を、キアヌ・リーヴスがそのアクションのみで体現するすごみはシリーズ屈指。ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、シャミア・アンダーソン、真田広之、リナ・サワヤマら新キャスト陣が演じる傑出したキャラクターたち(そして犬)がジョン・ウィックの壮絶な闘いにおいて彼の新たな魅力を引き出し、2時間49分という長尺でも息つく暇を与えない。
ただ、アドレナリン出まくりの優れたアクション映画というだけで終わらないのが、本作の特出した点だろう。それを踏まえると、単に4作目だから「チャプター4」と付けられた原題よりも、「因果応報」という意味になる「コンセクエンス」をサブタイトルにした邦題の方がずっとハマっている。“誰も過去の行いから逃れることはできない”という底知れない重さを感じさせるラストに、この邦題がずしんと響く。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』あらすじ
伝説の殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、裏社会のおきてを破りながらも粛清の包囲網を生き延び、全てを支配する組織「主席連合」と決着をつけることを決意する。一方、組織内での勢力拡大をもくろむ高官グラモン侯爵(ビル・スカルスガルド)は、裏社会の聖域だったニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破。さらにジョンの旧友でもある盲目のケイン(ドニー・イェン)を抱き込み、ジョン狩りを始めようとしていた。