呪葬 (2022):映画短評
呪葬 (2022)ショック描写と家族愛の要素が妙味
台湾ホラーの勢いをうかがわせるオカルトもの。日本にも“初七日”の法要があるが、台湾にも同じ名の風習があり、それが物語を機能させる。
祖父の葬儀のために10年ぶりに帰省したシングルマザーとその娘に降りかかる霊的な災難。その裏で何が起きていたのかを解き明かすドラマは意外性に満ち、驚きの事実へと導く。恐怖を醸すだけでなく、家族の情に訴えるエモい展開が味。
怨恨を抱くキャラの背景の描写が薄く、そのため後に引く恐怖に欠けるのは残念だが、心霊写真の見せ方をはじめとするショック描写は巧い。これが初長編監督作となる新鋭シェン・ダングイは今後もチェックしておきたい。
この短評にはネタバレを含んでいます