人肉ラーメン (2009):映画短評
人肉ラーメン (2009)ゴア描写だけじゃない、アートな作りにも注目
あまりに直接的で悪趣味なタイトルに対し、殺人を繰り返すヒロインの悲惨すぎる境遇にいたたまれなくなる。そんな“泣けるホラー”が15年の時を経て、日本で劇場公開! タイ・ホラーなのに、ピー(精霊)も黒魔術も登場しない異色作だが、改めて観るとウォン・カーウァイを意識したハイスピード撮影や独特なカラコレ、セリフを極力排除した展開など、いろいろ狙った作家性が炸裂。さらに、あえて時系列を複雑にした構成など、同じカニバリズムを扱ったベトナム・ホラー『Kfc』との共通項も多いが、こちらは【R18+】も納得のゴア描写も含め、商業映画のクオリティをしっかりキープしており、★おまけ。
この短評にはネタバレを含んでいます