遺書、公開。 (2024):映画短評
遺書、公開。 (2024)
ライター2人の平均評価: 3
全員主役の心理合戦
一人の生徒の死から始まる物語ゆえに、「13の理由」「3年A組-今から皆さんは、人質です-」といった人気ドラマが頭をよぎる中、冒頭から怒涛の展開&畳みかける編集かつ、「賭ケグルイ」の英勉監督作らしいトゥーマッチな心理合戦&顔芸演出が止まらない。期待通りの怪演をブチかましてくれる髙石あかりに加え、ドラマ「恋愛バトルロワイヤル」でのお嬢様が印象的だった兼光ほのかの壊れっぷりが凄まじい。「HiGH&LOW」でおなじみのHI-AXが企画制作だけに、「クラスメイト全員主役」な展開も興味深く、丁寧な作りなのも有難い。とはいえ、それだけ尺が延びてしまい、観客にとってはなかなかの体力勝負になっている。
適材適所感バツグン
新学期の頭に突如提示されたクラスの序列、その序列の一位の女子生徒が学校で自死を選ぶ。そして、クラスメイト全員に向けて遺書が教室に置かれる。彼女の想いを知ることができるのではないかと思い、各々が自分に宛てて書かれた遺書を公開していく。『賭ケグルイ』『東京リベンジャーズ』英勉監督による、テンション高めなティーンエイジ映画ということで期待通りの楽しさでした。クラスメイト全員に見せ場があるので2時間を越してしまいましたが、皆インパクトバツグンの顔芸を披露していて飽きさせません。特に髙石あかりは最高でした。スタッフ・キャストのバツグンの適材適所感を感じられます。