編集部の受賞予想はコレだ! ~主要6部門を大胆予想~
第91回アカデミー賞
日本時間2月25日(現地時間2月24日)に行われる第91回アカデミー賞授賞式に向けて、今年も編集部が主要6部門の受賞を予想! 前哨戦の結果から予想した手堅いものから、願望、こうなったら面白いなどなど、意見はさまざま。例年に比べ、票が割れそうな今年、パーフェクト的中者は出るのか!? 作品賞ページで展開中の予想投票の参考にもどうぞ。(構成:編集部 浅野麗)
各部門の予想結果はこちらから!⇒ 作品賞/監督賞/主演男優賞/主演女優賞/助演男優賞/助演女優賞
<作品賞>
『ROMA/ローマ』 10票
前哨戦の結果もふまえると濃厚。受賞すれば「動画配信サービス作品で初の作品賞受賞」「外国語映画で初の受賞」など“初の快挙”が並ぶことになり、盛り上がりそう。外国語映画賞とダブル受賞の可能性も。(石井百合子)
特に何が起きるわけでもないけれど、それが積み重なって爆発するラストの力強さと言ったら! 映像、音、演技、全ての要素がこのストーリーを語るために完璧で、外国語作品といえどこの完成度の高さは無視できないのでは。(市川遥)
監督のアルフォンソ・キュアロンは、2013年のSF『ゼロ・グラビティ』で監督賞を手にするも、作品賞を逃している。そのため、前哨戦で外国語映画賞を総なめしている『ROMA/ローマ』に票が集まる可能性はかなり高い。(入倉功一)
前回はメキシコ出身ギレルモ・デル・トロの『シェイプ・オブ・ウォーター』で、ベネチア国際映画祭では金獅子賞を受賞。本作も監督はメキシコ出身で金獅子賞に輝いた作品! 受賞間違いなし。(海江田宗)
Netflix作品初受賞となれば、まさに新しい時代の幕開けを告げる意義のある受賞に。(香取亜希)
現実社会がそうであるように、どうすることもできない悲しい出来事や社会問題が日常に起こるさまを、余韻を残し、引き込まれる全編モノクロの映像美で描き切った極めて質の高い映画で、他候補作より一歩抜きん出ている印象。(小松芙未)
前哨戦での強さ、最多10ノミネートという事実からも本作が最有力。作品賞受賞となれば、Netflixオリジナル作品として初めて、かつ外国語映画としても初のこととなり、映画界の新時代の幕開けを象徴する作品に!(小山美咲)
細部までこだわりながらも完璧なスケール感を描写するモノクロ映像は、パーフェクトな美しさで、4K映像時代の幕開けを予感する。配信映画の受賞で映画業界に新しい波の到来を期待。(下村麻美)
『ROMA/ローマ』か『グリーンブック』で迷うが、前者の方がアカデミー会員が好みそう。(中山雄一朗)
前哨戦でも強さを見せる『ROMA/ローマ』が最有力。Netflix作品という点がどう評価されるかに注目だが、『ブラックパンサー』がアメコミ映画史上初の作品賞ノミネートを果たすなど、改革の予感が漂う今年のアカデミー賞なら受賞も十分期待できる。(吉田唯)
『グリーンブック』 3票
二人の実力派俳優による絶妙な掛け合いの中に、深いテーマも感じさせ、コメディーとしてもドラマとしても秀逸。『ROMA/ローマ』が最有力とわかりつつも、たまには多くの人に受け入れられやすい作品が獲ってほしいという願望で。(浅野麗)
思わず爆笑するほどの二人の凸凹旅を通して伝わる人種差別問題。全然説教くさくないユーモアたっぷりの演出と、二人の役者の最高の演技、全てにおいてパーフェクトなこの作品に受賞してもらいたい。(森田真帆)
有力視されている『ROMA/ローマ』は外国語映画賞で受賞という可能性もあるので、あえて『グリーンブック』に一票。キャスティングが絶妙で『最強のふたり』のコンビのような掛け合いに笑いつつ、人種差別を超えた男同士の友情に涙。(山本優実)
『ブラックパンサー』 2票
メインキャストが黒人だけでもヒットすると知らしめた、社会的に価値ある作品。前哨戦を見る限り『ROMA/ローマ』が本命かもしれないが、アメコミ映画初のノミネートを果たした記念すべき作品なので期待を込めて。(梅山富美子)
全米映画俳優組合賞(SAG賞)を受賞するなど、賞レースでも勢いは止まらず。アメコミ映画として初の作品賞受賞という願いも込めて。『ROMA/ローマ』が最大のライバルか。(倉本拓弥)
『女王陛下のお気に入り』 1票
上品なコスチュームプレイに収まらないヨルゴス・ランティモス監督の奇才ぶりが光る。オリヴィア・コールマン、レイチェル・ワイズ、エマ・ストーンといった三者三様の演技対決は圧巻で、ランティモス作品としてはこれまでより一般に向けた感もあり、受賞を期待したい。(大内啓輔)