インスタント沼 (2009):映画短評
インスタント沼 (2009)なんにもないけどなんとかなるさ。
麻生久美子のモノローグに一字一句合わせて撮った8ミリ自主映画風プロローグから(ココだけで普通の映画一本分の満足感あり)、でも小ネタの猛攻は止むことない三木聡ワールドにずぶずぶずぶと沼ハマリ状態。自他ともに認めるジリ貧生活だけど、ぜんぜんコタエてない(というか回復が早い)麻生のウルトラポジティヴミラクルストーリーに元気百倍だ。洒落のようでいてすごく現代アートしてる美術もいいが、この謎すぎるタイトルの意味は見てのお楽しみ。行き当たりばったりのようでいて因果律は意外としっかりしてるのも、絵空事に堕さずどこか現実世界における幸福の本質を衝いてみせる三木聡の美点だ。とりあえず水道の蛇口をひねれ!
この短評にはネタバレを含んでいます