ハンターキラー 潜航せよ (2018):映画短評
ハンターキラー 潜航せよ (2018)ライター2人の平均評価: 3
水面下で続く冷戦が招く第3次大戦の危機にビビる?
魚雷を避けたり、厚い氷の影に身を隠したり、音に反応する最新兵器をすり抜けたりと潜水艦バトルの最前線に身を置く気分が味わえる痛快アクションだ。水面下には危険がいっぱいとハラハラする緊迫感と閉塞感たっぷりな潜水艦映画(?)とはいえ、シールズが活躍する陸上のアクションも用意されているので閉所恐怖症でもOK。壮大なスケールの筋書きや怒鳴り散らすオスカー俳優G・オールドマンが二面性を感じさせたりもするけれど、Bムービー好きにはたまらないチープさ満載。叩き上げのアメリカ人艦長や部下から敬愛される古風なロシア人艦長といったカリカチュア化された軍人像などツッコミどころも多く、それさえも楽しめるのは間違いない。
潜水艦映画+αの漢まつり開催!
第三次世界大戦を阻止せよ!という、さんざん擦られてきた設定。とはいえ、『エンド・オブ・ホワイトハウス』シリーズのプロデューサー&ジェラルド・バトラー主演だけに、潜水艦映画のツボをしっかり押さえながら、ネイビーシールズの陸上作戦も同時進行に描かれ、想像以上にド派手な展開に驚かされる。そのぶん、リアリティに欠けたりもするものの、ドノヴァン・マーシュ監督は“南アフリカ版『レザボア・ドッグス』”な『裏切りの獣たち』に続き、やたら多いキャラクターを巧みに整理し、“漢のエンタメ”として成功させている。一昨年、亡くなったミカエル・ニクヴィストの最期の雄姿もグッとくるものがある。