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ジョーカー・ゲーム (2015):映画短評

ジョーカー・ゲーム (2015)

2015年1月31日公開 108分

ジョーカー・ゲーム
(C) 2015「ジョーカー・ゲーム」製作委員会

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.5

中山 治美

難攻不落の深キョン

中山 治美 評価: ★★★★★ ★★★★★

 入江悠監督は『SRサイタマノラッパー』を筆頭に野郎映画が多いが、女優の演出も決して苦手ではないはずだ。『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴りやまないっ』で女優・二階堂ふみを覚醒させた実績を持つ。その気鋭監督ですら深田恭子は手強かったようだ。ドラマ「富豪刑事」ばりの浮世離れ感で、本格的スパイ映画を目指す周囲を自分のペースに巻き込んでいく。この強固な自我を打ち崩す監督が現れるのか? 俄然、女優深田恭子に目が離せなくなってきた。
 そしてこれが、初メジャーに挑んだ入江監督が、通らざるを得ない邦画界の道でもある。
与えられた条件でいかに闘うか。次作に期待。

この短評にはネタバレを含んでいます
ミルクマン斉藤

編集は『ルパン』よりずっと上。

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

主人公の名前こそ『陸軍中野学校』シリーズの市川雷蔵と同じ「次郎」。でも上海の隘路で純白のスーツを汚すことなくジャッキー・チェン風アクションをやってのける亀梨に、無駄なお色気シーンを嬉々としてこなしてみせる深田、落ち葉舞い踊る強風の中に颯爽と現れる伊勢谷…むしろ、東宝がかつて三橋達也主演で連作したお気楽スパイ映画『国際秘密警察』シリーズのテイストに近い。ザ・ご都合主義のクライマックス含め、入江悠の開き直りっぷりがいい感じ。亀梨の相棒が山本浩司と渋川清彦というインディペンデント臭さも素晴らしいじゃないか。これで外人キャストがせめて『アナザ-ウェイ D機関情報』のウド・キアくらいの大物ならね。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

シャープなアクションと縦横無尽な演出が相乗効果を発揮

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 第二次世界大戦前夜の東南アジアを舞台に、機密文書を巡る各国スパイの戦いを描く…とはいっても、いわゆる正統派のスパイ映画ではなく、「ミッション・インポッシブル」系の荒唐無稽な娯楽活劇だ。
 こういう画を撮りたかったのよ!こういうスタントを見せたかったのよ!と言わんばかりな入江監督の縦横無尽な演出に思わずニヤリ。亀梨和也のシャープでキレのあるアクションとの相乗効果で、なかなか堂々たる作品に仕上がっている。
 ただ、女性ファンには怒られるかもしれないが、比較的小柄で華奢な亀梨くんが大柄な白人を前にすると、どうしても子供に見えてしまう点が玉にキズ。その外国人も無名俳優ばかりなのがちと寂しい。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

やっと現れた亀梨和也の代表作

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『ベム』『俺俺』『バンクーバー』と、裏切られっぱなしの亀梨主演作だったが、ここに来てシリーズ化も楽しみな代表作が登場! もともとエンタメ大作志向だった入江悠監督も、『プロジェクトA』のオマージュを繰り出すなど、これまでになく伸び伸び撮っており、「D機関」の話ながら、堅苦しくないスパイ・アクションに仕上がった(ただ、迷いが見えるラブシーンは苦笑モノ)。山本浩司や渋川清彦が光るなか、おざなりすぎた深田恭子のキャスティングや、『アナザーウェイ D機関情報』のような外国人キャストのハッタリ感がないのは残念。明らかに「ルパン」なラストなど、小栗版『ルパン』を蹴った日テレの回答として観ると興味深い。

この短評にはネタバレを含んでいます
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