ヒューマン・ハイウェイ ≪ディレクターズ・カット版≫ (1982):映画短評
ヒューマン・ハイウェイ ≪ディレクターズ・カット版≫ (1982)時を経て「傑作」の領域へ
ニール・ヤングが別名義で監督・主演した82年のブラックコメディが復活。いかにもニューウェイヴ時代らしいチープセンスに貫かれた自主映画で、リアルタイムでは「珍品」扱いだったか? 時期的にはスリー・マイル島の原発事故を受けたものだろうが、“3.11”を経た現在、皮肉にも風刺劇としての鋭利さは充分に思える。
核廃止処理場の労働者たちに扮しているのがDEVOのメンバーで、ヤング(ピストルズのTシャツ着用!)と共に「ヘイ・ヘイ、マイ・マイ」をコラボ演奏するシーンは白眉。ちなみにやたらD・リンチ人脈が多く、また、マーク・マザーズボウとラス・タンブリンは現場で『サンダ対ガイラ』の話をしたはず!
この短評にはネタバレを含んでいます