HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス (2016):映画短評
HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス (2016)ライター3人の平均評価: 3.7
我らが変態仮面、ニューヨークの空を駆け巡る!
ヒーローとしてのアイデンティティに葛藤しつつも、世界中から使用済みパンティが消えるという絶体絶命の危機に立ち向かう変態仮面。ま、彼にとっちゃ死活問題だもんね(笑)。
てなわけで、前作以上にバカ丸出し&童貞的下ネタ垂れ流しなシリーズ第2弾。いい意味で開き直ってくれた感じだ。初参加の柳楽くんにはもうちょっと暴れさせてあげて欲しかったと思うが、鈴木亮平、ムロツヨシ、安田顕らレギュラー陣の安定感抜群な悪ノリ演技は最高に楽しい。
しかも、まさかの変態仮面ニューヨーク進出(現地ロケじゃないのバレバレなのがまたよろしい)!スパイダーマンばりに摩天楼の大空を駆け巡る変態仮面の勇姿に思わず大爆笑です。
監督のコメント通り、今回は「スパイダーマン2」
福田雄一監督自身が本作のオフィシャルサイトで「当映画は某スパイダーマンを多分に意識しているため、誰にも求められずとも『3』までは絶対に作ります!」とコメントしている通り、サム・ライミ監督版「スパイダーマン」シリーズへの愛のあるオマージュが満載。今回はシリーズ第2作なので、名作として名高い「スパイダーマン2」のあの名シーンやあの名シーンが、うひゃあこうなりましたか、な形で登場。さらに、サム・ライミ版の大きな魅力に挑戦、ビルの間をクモの糸にぶら下がってビュンビュン飛んでいくときの躍動感に挑んだ映像もある。某有名アニメのパロディもちょっぴり混入。
ヤバい柳楽優弥観るなら、断じてこっち!
前作から3年で、鈴木亮平と清水富美加がブレイクし、ファンとしては「マジか!?」な続編。PG12指定や脚本協力:小栗旬のクレジットは取れたが、悪ノリ感は相変わらず描かれる、大金玉男の復讐劇。『俺物語!!』の猛男から脂肪を落としたことで、よりギリシア彫刻のような肉体美になった鈴木は、セクシーなルンバの動きで悪を征するバカっぷり。柳楽優弥は「アオイホノオ」とは違ったアプローチで、ドクター・オクトパス的ヴィランを怪演。前作ではニセ変態仮面だった安田顕も奥義を伝授する師として、登場シーンからヤバすぎ。前作より13分長尺ゆえのダルダル感や水崎綾女の使い方に不満は残るが、最終章となるパート3にも期待!