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クズとブスとゲス (2015):映画短評

クズとブスとゲス (2015)

2016年7月30日公開 141分

クズとブスとゲス
(C) 2015 映画蛮族
森 直人

『息もできない』より息もできない!

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

日本で一番悪い……というかタチの悪い奴の怪作登場! 「俺たちもう若くねえんだよ」という『竜二』イズムを主題に込めつつ、この実家住まいのスキンヘッドは社会的上昇の見込みゼロ。特にオンナへの迫り方がえげつなくモロ犯罪。主人公は監督の奥田庸介自身が扮しており、自傷にも近い桁違いの気合でギンギンにキャラ勃ちしている。

奥田の映画は『青春墓場~明日と一緒に歩くのだ~』『東京プレイボーイクラブ』を観ているが、粗削りな中に巧緻さが光る期待の新鋭という印象だった。こうした実力者が、今回は眩暈がするほど強引に突き進む。しかし滅茶苦茶なぶん、より伝わるものがある。剥き出しの過剰な魂がめらめら炎上している映画!

この短評にはネタバレを含んでいます
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