アンダーワールド ブラッド・ウォーズ (2016):映画短評
アンダーワールド ブラッド・ウォーズ (2016)ライター3人の平均評価: 3
シリーズの基本を踏まえた小気味よい快作
ヴァンバイアとライカンの対決を軸に、ヒロイン、セリーンが吸血鬼内の陰謀に巻き込まれるという、シリーズ一作目の基本に立ち戻ったドラマに、まず好感。
尺がコンパクトな割にはキャラクターも立っており、ヴァンパイアの長老や、その息子の的確な立ち位置の設定に加え、ライカンの最強の敵マリウスの手強さもスリルを引き立てる。
しかし何と言っても本シリーズはセリーンをどれだけかっこよく見せるかにか、だが、その点味では文句なしに及第点。回し蹴りも突きもシャープに、スピーディにキメるケイト・ベッキンセイルの奮闘は、同じスクリーン・ジェムズ作品『バイオハザード』のミラ・ジョヴォヴィッチに負けてない。
もはや新鮮味はないけど安定感は抜群なシリーズ最新作
ヴァンパイア族とライカン族の戦いが熾烈を極める中、双方から狙われた最強の処刑人セリーンが、自らの手で宿命のバトルに決着を付けるという『アンダーワルド』シリーズ第5弾。
世界観もノリもこれまでとほぼ同様。そういう意味では安心感があるだろう。トビアス・メンジーズ演じるライカン族の新ボス、マリウスが意外にも深みのあるキャラなので、もうちょっとセリーンと絡んで欲しかったようにも思う。
また、アイリーン・アドラーのイメージそのままなララ・パルヴァーの悪女ぶりも、『SHERLOCK/シャーロック』ファンとしては嬉しい点だ。とりあえずシリーズは今後も続くようだし、イベント的に楽しめる作品ではあるかな。
海外ドラマ好きならキャスティングにニヤリ!
海外TVドラマ好き&英国俳優好きなら垂涎の豪華共演。まず「SHERLOCK/シャーロック」のアイリーン・アドラーことララ・パルヴァーがヴァンパイアの悪女役。その愛人役が「魔術師マーリン」のアーサー王子で「オーメン」のダミアン役のブラッドリー・ジェームズ。ヴァンパイアの長老役は「ダウントン・アビー」のシンダビー卿役のジェームズ・フォークナー。狼男側の首領は「アウトランダー」の悪役将校で「ゲーム・オブ・スローンズ」のエドミュア・タリー役のトビアス・メンジーズ。シリーズ既出演の「ゲーム・オブ・スローンズ」のラニスター家当主チャールズ・ダンスも再登場。名優たちが物語に歴史劇の趣を与えている。