レイルロード・タイガー (2016):映画短評
レイルロード・タイガー (2016)ライター2人の平均評価: 3
抗日映画と割り切って観るべし
60年間、コミックや映像化されてきた抗日の英雄伝「鉄道遊撃隊」を原作に、今や中共の広告塔ジャッキー・チェンが主演。日本人キャストに『イップ・マン/序章』に続き、最強の敵役を演じる池内博之&抗日ドラマでおなじみの矢野浩二を揃える完璧なお膳立てには脱帽だ。小道具を多用したコミカルなジャッキー・アクションは健在だが、明らかに意識した『タイガー・マウンテン~雪原の死闘~』と比べても、牧歌的な雰囲気が強すぎ。売りである列車アクションもド派手だが、どこが単調でキレもない。それにしても、あれだけ厳しい言葉をかけていた息子ジェイシーを自身の映画で完全復帰させたジャッキーの親バカっぷりには呆れ返る!
久々のジャッキー親子共演作は愛国心奮い立たせる抗日戦争映画
ジャッキー・チェンが麻薬事件で逮捕後の愚息ジェイシーと久々に親子共演を果たした作品。しかも、なんと兄弟役!どっちが男前かで喧嘩するシーンも微笑ましい。
で、中身はというと、極悪非道な日本軍の横暴に耐えかねた義賊団が、橋を爆破して日本軍の物資輸送列車を阻止しようとする。日本兵が揃いも揃って腰抜けのバカばかり(しかもデブ率高し)なのはコメディなので仕方ないにしても、まあ、日本人受けは難しいだろうな。
本物の機関車を使った終盤のスペクタクルなアクションは迫力満点。しかし、最後の最後でまさかの人民解放軍プロパガンダですよ(笑)。ジャッキー、中国政府の広告塔の務めを立派に果たしていらっしゃいます。