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ロープ/戦場の生命線 (2015):映画短評

ロープ/戦場の生命線 (2015)

2018年2月10日公開 106分

ロープ/戦場の生命線
(C) 2015, REPOSADO PRODUCCIONES S.L., MEDIAPRODUCCION S.L.U.
平沢 薫

恒常的な疲労感を"やれやれ"でかわして歩き続ける

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 複雑に絡み合った困難な状況の中、何度も襲ってくる徒労感を"やれやれ"と"トホホ"で受け流して、今していることを投げ出さずに続けていくこと。それを実践する人間たちを、暑く乾いた埃っぽい土地に描いていく。
 1995年のバルカン半島、停戦合意直後の紛争地域。国際援助活動家たちが、井戸の死体を除去するためのロープを探すがそれが難しい。武装勢力だけではなく、国連の部隊すらその妨げになる。そんな場所にルー・リードの歌が流れて似合う。映画の原題は彼の代表曲の一つ「パーフェクト・デイ」だ。監督は脚本家出身、ドキュメンタリー監督経験もあり、細かな出来事の巧みな連鎖と、映像のリアルな質感に活かされている。

この短評にはネタバレを含んでいます
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