ROKUROKU (2014):映画短評
ROKUROKU (2014)日本古来の妖怪を和モダン的センスで甦らせた怪談オムニバス
10年ぶりに再会した幼馴染の女性2人が、迷い込んだ怪しげなホテルで幼少期のトラウマと対峙する…というメインストーリーを軸としつつ、日常生活の隙間に潜む妖怪と遭遇してしまった人々の恐怖を描く9つのショートストーリーが挿入される怪談オムニバス。
そのメインストーリーがわりと平凡で、なおかつ各エピソードとの関連性も中途半端なのは難点だが、「ぬりかべ」や「猫目」、「かまいたち」など日本古来の妖怪を和モダン的に解釈した造形デザインや特殊メイクは秀逸。画面の細部までこだわった恐怖演出や、鮮烈な色彩を散りばめたアルジェント的ビジュアルも見応えがある。ショートストーリーだけにしても良かったかもしれない。
この短評にはネタバレを含んでいます