僕のワンダフル・ジャーニー (2019):映画短評
僕のワンダフル・ジャーニー (2019)ライター3人の平均評価: 3.7
ご都合主義とディスらず、素直に楽しんで!
何度も生まれ変わって、最愛のご主人と再会を果たす奇跡の犬ベイリーが今度は義孫CJを守ろうと奮闘! 新たな犬生では不慮の事故に遭遇したり、鋭い嗅覚を生かしてガン探知犬として活躍したり。犬とは人間のベスト・フレンズ以上の存在と実感する場面も多い。しかも受けた愛情をそっくりそのまま返してくる犬たちの健気さに涙腺もついつい緩みがち。ビーグルやヨークシャテリア、アフリカンボーアボールといった犬たちが熱演するので、シニカルな人もきっと家族の絆って大切よね〜と思うはず。広大なアメリカが狭く思えるほど再開する確率が高いので“ご都合主義な脚本”と突っ込むなかれ、ここはひとつ素直に楽しんでほしい。
ふたたび泣かせる、わんこ転生
アリババのチャイナマネーが投入され、重要キャラでSuper Junior-Mのヘンリーが加入。にも関わらず、前作未見でも十分楽しめる安定感&前作超えの仕上がりという、恐るべきわんこ転生映画の続集! それぞれの飼い主とのエピソードに重きを置いた前作に比べると、運命の飼い主・イーサンの孫娘を守る使命を背負ったベイリーの旅が中心になっているが、当の孫娘が毒母同様、まったく男を見る目がないこともあり、そちらのドラマでも引っ張ってくれる。前作を踏襲したマーク・アイシャムの劇伴に、アメフトの“フォーメーションごっこ”などの伏線も効くことから、前作ファンはハンカチでなく、タオル持参で臨むべし!
シットコム風の捧腹絶倒ユーモアが絶大な効果を発揮!
ラッセ・ハルストロム監督『僕のワンダフル・ライフ』の続編。そのハルストロムが製作総指揮に回り、デニス・クエイド演じるイーサンのお相手ハンナ役も、先日急逝したペギー・リプトンからマーグ・ヘルゲンバーガーへ変わったが、それ以外の設定は前作を踏襲している。今回はイーサンと離れ離れに暮らす孫娘を守るため、輪廻転生を繰り返していく愛犬ベイリー。一歩間違えるとコテコテにベタな感動ストーリーだが、テレビのシットコム出身の監督を選んだのが吉と出た。『フレンズ』や『モダン・ファミリー』で培ったマンキューソ監督の突き抜けたユーモアセンスは、物語のベタさ加減を絶妙に中和しており、なんとも微笑ましく楽しい。