私のちいさなお葬式 (2017):映画短評
私のちいさなお葬式 (2017)ロシアの終活はちょっとエクストリーム
心臓に欠陥がある老女エレンが死ぬ気満々で着々と終活を進めるのだが、悲壮感ゼロ。終活では死や火葬に対する考え方や貧困&飲酒問題、遺体への尊厳の無さ、死亡診断書をめぐる惰性的なお役所仕事などが次々と明らかになり、ロシア人のメンタリティに驚くことしきり。老女が成功した息子との微妙な距離感を詰めるのがサブプロットなのだが、本音を打ち明け合って大団円とはならない点がまたロシア的なのだろう。老女役のM・ネヨーロワが可愛いのが救いだが、相当なカルチャー・ギャップに面食らった。世界は広い! 奇跡の鯉と『恋のバカンス』がホンカワして良し!
この短評にはネタバレを含んでいます