草間彌生∞INFINITY (2018):映画短評
草間彌生∞INFINITY (2018)その足跡を初めて知る人には、衝撃の作品になるだろう
何度かドキュメント作品も作られているので、草間の足跡を知る人に、この映画は目新しさはないだろう。しかし知ってて観ても、改めて後頭部から殴られたインパクトを与えるのが、彼女の人生。1950〜60年代のNY時代の超レアな写真や映像の数々は、いま観ても斬新を極め、ウォーホールらよりはるかに先駆的だった、草間の溢れまくるアイデアを刻印する。当時の自分を「キュートでラブリー」と表現する愛おしさ。トラウマが創作へと昇華する奇跡。77分にコンパクトにまとめたアーティストの一代記となった。一部、日本人の証言の音声がやや不明瞭なのが気になる。アメリカ映画なので、日本以外の上映では字幕がつくのだろうが…。
この短評にはネタバレを含んでいます