6アンダーグラウンド (2019):映画短評
6アンダーグラウンド (2019)ライター3人の平均評価: 4.3
THEマイケル・ベイ
『トランスフォーマー』シリーズ以外は日本では劇場公開すらされなくなったマイケル・ベイ。
そんな彼の久しぶりのノンシリーズ監督作。まぁ話は大味で、頭空っぽにしてで楽しめるポップコーン大作。映画の企画を聞いてマイケル・ベイこそ適任と言ったライアン・レイノルズのチョイスは最高です。
それでも、こんなマイケル・ベイが見たかったです。
配信ということもあってもけっこえぐい描写もあっていいです。
お話の設定としてはどう考えても『ワイルド7』ですけどね。スコセッシ『アイリッシュマン』に続いてポンと1億5000万ドル出して見せたNetflixの大盤振る舞いぶりには有無を言わせぬものがあります。
マイケル・ベイと「デッドプール」チームの相性抜群で刺激倍増!
ライアン・レイノルズが本作の「特別映像」で宣言する「マイケル・ベイが史上最高にマイケル・ベイした作品」説は本当。「それが科学的に証明出来る」と主張するこの特別映像の爆笑なノリは本編でも同じ。
マイケル・ベイの火薬優先主義と一歩間違えるとヤリスギになりそうな過剰さ、「デッドプール」の脚本家&主演チームの趣味の悪さギリギリのドライなギャグ感覚と現代的スピード感が、こんなに相性が良かったとは。この2者が出会って相乗効果を上げて、刺激の強烈さが倍増。大仕掛けすぎて笑っちゃいそうなギミックも、良識派が眉をしかめる展開も、刺激の連打にただ飲み込まれていく。可能な限りの爆音と大画面を推奨。
さながらマイケル・ベイ版ミッション・インポッシブル!
これは恐らく、マイケル・ベイ史上最もマイケル・ベイらしさが濃縮された映画と言えるだろう。オープニングのプロローグこそ静かで思わせぶりだが、そこから一転、いきなりイタリアの古都フィレンツェを縦横無尽に駆け巡る壮絶なカーチェイスが始まってからは、最後の最後まで文字通りのノンストップ!破壊と銃撃とアクロバットの限りを尽くした、スペクタクルなアクションと決めまくりショットの畳みかけで、とにかく有無を言わせず観客を引き込んでいく。ストーリー?超凄腕の仕事人チームが悪人どもをコテンパンにやっつける!以上!という分かりやすさ(笑)。こいつがウェブ配信専用というのはまことにもったいない。