ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad) (2019):映画短評
ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad) (2019)良い音楽を最高の音質で楽しむことの贅沢
50年の歴史を誇る岩手県の有名なジャズ喫茶「ベイシー」の歩みを、マスターである菅原正二氏のインタビューを中心に構成しつつ、日本独自の音楽鑑賞文化であるジャズ喫茶の魅力に迫るドキュメンタリー。筆者自身はことさらオーディオやジャズに造詣が深いわけではないけれど、しかしアナログ・CDを万単位で所有する音楽コレクターとしては、作り手に「平伏す」という氏のレコード文化へ対するリスペクトには共感しかない。スマホで気軽に音楽を楽しむことが主流となり、昔ほどリスナーが音質にこだわらなくなったように思える今、本作は良い音楽を最高の音質で楽しむことの贅沢を改めて教えてくれる。
この短評にはネタバレを含んでいます